【福梅(ふくうめ)】金沢のお正月を彩る祝菓
こんにちは!
石川県金沢市の和菓子屋「清香室町(せいかむろまち)」です。
早いものでもう師走に入り、今年も残すところあと一ヶ月となりました。
金沢では、市街地ではまだ雪は降っていませんが、霰で地面がうっすらと白く色づき始めています。
一気に気温が下がり寒くなってきましたので、皆様お体には十分にお気をつけくださいね。
毎年この時期になると、金沢近郊の和菓子店には紅白色をしたかわいらしい「福梅(ふくうめ)」が並びます。福梅は石川県や富山県の一部で古くから伝わる正月の和菓子で、梅の花の形をした縁起の良い菓子です。

福梅の由来
福梅は、加賀藩主・前田家の家紋「剣梅鉢」に由来するとされる伝統的な和菓子です。一方で、前田家が祖先として崇める菅原道真を祀った北野天満宮の大祭における献茶式で使われた餅菓子「寒紅梅(かんこうばい)」をヒントに考案されたという説も有力です。
いずれの由来であれ、新春を告げる祝菓「福梅」は、加賀百万石の城下町・金沢に息づく古来の伝統美を受け継ぎ、金沢のお正月を彩る風物詩となっています。
清香室町の特別な福梅
福梅はサクッとした食感のある皮と上品な甘さが際立つ餡が入った最中ですが、一般的な最中に比べて餡に水飴と砂糖を多めに加え、コクのあるねっとりとした食感に仕上がっています。
清香室町の福梅は、北陸産のもち米で作った自慢のパリパリの皮に雪化粧を思わせる糖蜜をかけ、金沢の冬景色を表現。
上にはちょこんと金箔をあしらい、年始のお祝いの席に華やかさを添えます。
中の粒あんも職人が時間をかけてじっくり炊き上げており、甘すぎない上品な味わいと食感が特徴です。

金沢ならではの福梅の楽しみ方
金沢市民の多くは毎年決まったお気に入りのお店で福梅を購入するのが習わしですが、今年はどこのお店のものにしようかと悩む人や、複数のお店のものを買って食べ比べを楽しむ人がいたりと、皆さまざまです。
毎年和菓子消費量の上位にランクインする金沢市民にとって、福梅はお正月に欠かせない和菓子の代表であり、一年の始まりを口福とともに迎えられる贅沢な甘味なのです。
伝統的な金沢和菓子の贈り物はいかが
上生菓子に比べて比較的日持ちもしますので、お年賀の品や年始のおもてなし、帰省の手土産として伝統的な金沢和菓子「福梅」の贈り物はいかがでしょうか。

当店の看板商品である「金澤文鳥」と「福梅」がコラボした、「梅に文鳥」もこの時期大変人気です。
かわいらしい文鳥たちと縁起のいい「福梅」がそろってお出ましの特別なギフトで、大切な方へ笑顔を届けてみませんか?

縁起が良く華やかな「福梅」で、2026年の新年のスタートをぜひお祝いしましょう。